映画『レインツリーの国』

映画『レインツリーの国』を観ました。

SNSの書き込みを見ていて、映画『図書館戦争(BOOK OF MEMORIES)』に出てくる本が実在の本だと知りました。映画の中で聴覚障害者をあつかった本として出てきていたのですが、架空の本だと思い込んでいました。

レインツリーの国
『レインツリーの国』

しかもそれは、小説『図書館戦争』の作者である有川 浩の作品でした。映画『図書館戦争(BOOK OF MEMORIES)』の中で、上手に宣伝していたのですね。

小説『レインツリーの国』は、今読んでいる最中ですが、映画化もされていると知って(知らないことばかり・・・)、早速映画の方を鑑賞してみたところです。

これまで、聴覚障害者を扱った映画やテレビドラマには、おきまりのように手話が出てくるものが多かったと思うのですが、『レインツリーの国』では手話は出てきません。登場する聴覚障害者は中途失聴の女性でほぼ普通に音声での会話ができます。でも、きこえなくて困る場面も多いのです。

彼女は、失敗経験や理不尽な思いに心を閉ざして、自らのブログ《レインツリーの国》に安らぎの世界を作っています。ところがある本がきっかけで、ひとりの男性が、たまたま彼女のブログに行き着きます。『レインツリーの国』は、その彼とのラブストーリーです。

日常生活では、心を閉ざして、ことばも飲み込んでいるような彼女ですが、ブログの中の文章や、彼とのメールのやりとりでは本当の思いをことばにのせて表現していきます。

この映画には、手話を使う典型的な「聾者」とは違った、難聴者の日常の「あるある」がたくさん出てきます。これ、学校の職員研修に使えそうとか、高学年の児童や中学生と一緒に観てもいいかもと思いました。昔、『愛は静けさの中に』とか『I Love You』などの映画を同僚の先生たちや、子どもたちと観たことを思い出しました。

これからの教育には、自分の内面をしっかり見つめること。多様な自分を大切にすること。そのために必要なことは自分のことばや行動で周囲に理解を求めること。という観点が大切だと思います。

ブログの中だけの《レインツリーの国》は、徐々に開いていきます。それを後押ししたのは、彼がニュートラルな姿勢で、自分を大切にするために必要なことは、自分のことばや行動で周囲に理解を求めていく必要があると、伝えていったからだと思いました。

図書館戦争
映画『図書館戦争』3部作は、わたしが気分が落ち込んだときによく観る映画のリストに入っています。
3部作の中で聴覚障害の女子高生を巡る物語は「BOOK OF  MEMORIES」。この中で小説『レインツリーの国』が出てきます。この映画は劇場公開ではなくテレビ放送だけだったかもしれません。

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